管理人はだれ！？

2017年3月10日「金曜日」更新の日記

家賃保証がブームになりつつあるかというと、①空室があちこちで目につく現在、やはり安くても安定した収入を約束してくれる家賃保証は魅力がある。②入居者のトラブル、家賃滞納処理等、わずらわしい業務から解放されたい。等、オーナー側の需要が高いためです。一方、供給側である家賃保証会社側から見ると、①家賃も下げ止まり傾向を見せ、そう大きなリスクが少なくなった。また、家賃設定の見直しが二年ごと、場合によっては一年ごとでもオーナーが理解するようになったので、よけいにリスクは少なくなった。②バブルの崩壊以後、不動産会社の収益源であった土地、建物の取引件数が激減し、合わせて取引価格も下落したので仲介手数料もそれに伴って激減した。そこで少額だが安定した収益源である"管理″に重点を移そうと考えたが、多くの不動産屋が一勢に同じことを考えており、しかもバブル以後、賃貸物件の新規建築はずっと少なくなったので、管理の受注の競争が熾烈になってきている。等の理由により、第二次ブームを迎えつつあると言ってよいでしょう。では、その家賃保証システムは本当にオーナー側にとってメリットが大きいのでしょうか？ここまで述べてきたことをもう一度よく考えていただければ明白ですが、決して家賃保証はオーナー側がトクをする仕組みにはなっていないことを認識してください。ただし、空室の不安が常にある気の小さい人とか、わずらわしいことが嫌いな人には向いているシステムです。しかし、住宅メーカーの営業マンや、家賃保証会社の営業マンの次のような口説き文句をそのまま信じてはダメです。彼らの常套句は、「当社でも家賃保証をお受けする地域とお断りする地域がございます。○○様の土地は当社の調査でも充分に賃借人が見つけられると判断し、家賃保証させていただきます」このように、オーナーの自尊心をくすぐるように、暗に○○さんの土地は賃借人に苦労しない土地です、と言ってアパート、マンションを建築する不安を打ち消しています。「当社は首都圏だけでも○○万戸、全国で○○万戸を管理しています。スケールメリットによって、万が一、〇〇さんのアパートが全室空室になっても家賃を保証できるのです」と、もっともらしいことを言います。オーナーはつい"ナルホド"などと思ってしまいますが、家賃保証会社は企業ですから損になるようなことは絶対にしません。もちろん一時的に家賃保証会社が赤字になる程度だったらガマンもしますが、家賃保証をしている物件が予想空室率を常に下回るようであれば、必ず値下げをしても空室を少なくします。そして、家賃保証契約期間を更新する時や、家賃保証期間でも条文により保証家賃の値下げができるようになっています。家賃保証システムはオーナーの安心の目安となるもの、ぐらいに考えたほうがよいでしょう。

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