管理人はだれ！？

2017年5月18日「木曜日」更新の日記

　人材不足の原因は、賃金のほかにも、仕事のやりがいが見出せないというところにあります。たとえば、特別養護老人ホーム、老人保健施設などでは、老人福祉法で、同じ人が一人の入居者を24時間看視することが必要とされています。看視とは「注意して見守ること」ですが、看視する人は24時間勤務を強いられることになります。また看視とは見守ることですので、実際に入所者に必要な手助けをすることは許されません。トイレの介助や、寝返りの補助など、日常的な手助けも介護サービスとみなされ、介護保険法の下に管理されます。もちろん、入所者は介護サービスを利用することができますが、介護サービスは24時間いつでも自由に受けられるものではなく２時間ごとにしか受けられません。つまり、１時にサービスを受けたら、次にサービスを利用できるのは３時なのです。極言すれば、その問に入所者が何か不自然な動きをして骨が折れそうな姿勢になっていたとしても、職員はその人に手を出すことはできません。職員が24時問すべきことは看視だからで、手助けをしようとすると「余計なことをするな」といわれ、見て見ぬふりを強いられます。また、こうした施設では医療行為はできないことになっているため、命にかかわるような状況にあっても、職員は救急車や医者が来るのをただ待つだけです。日本国憲法は25条で国民の生存権と国の社会的使命として、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」としていますが、多額の税金をつぎ込まれて造られた施設内で、２時間おきにしか利用できないサービスが当然とされているのは、非常におかしな話です。介護業界を目指す人は、そもそも他人のために役立つ仕事をしたいという気持ちが強い人たちです。しかし、いざ現場に出てみると困っている人を助けられない状況に立たされてしまうのですから、やる気がそがれるだけでなく、精神的なストレスも非常に大きいものとなります。もちろん、前述したように労働時間、賃金などの労働条件の悪さももうひとつの大きな理由です。老人福祉法で求められる看視は労働基準法よりも過酷な条件ですが、その一方で給与は法律で低く抑えられているのです。労働時間は長く、休日、給与は少なく、そして精神的なやりがいもないのですから、人材が定着しないのは当たり前です。

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部屋の中が見えにくくなる天窓は、プライバシーを守ることができます。
様々な情報を見ながら、マイホーム探しをしましょう。沖縄県で新たな一歩を踏み出すなら不動産で決まりです！