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建築家のプランとブラインドハウス

2017年8月15日「火曜日」更新の日記

2017-08-15の日記のIMAGE
建築家のプラン  一方、建築家はどのような提案を行ったのだろうか。このコンペには26案の応募があり、提案書もA3大の用紙2枚程度に簡潔にまとめたものから、10枚近くにわたる詳細な図面はもちろん、設計趣旨や狙いを克明に書き込んだものまでさまざま。 ここで紹介するのは、多くが最終選考まで残ったものであることを断っておく。 ブラインドハウス  最初のプランは、前出・金澤邸の設計も担当した「NCOA」の中島一裕氏によるもの。最大の特徴は、ガラススクリーンによって周辺と切り離された中庭があることである。繭のようなガラススクリーンを通してもたらされる拡散光とスリット状のガラスの隙間からもれる直射光が、タイトルどおりの明るい空間をつくり出し、外部か らも中庭が透けて見えるようになっている。  「この中庭は建物全体に光を導くとともに、空間的な広がりと緑を呼び込み、訪れる人を柔らかな気持ちにさせる効米がある」と、中島氏は設計コンセプトに書いている。 そのうえで、「夜間、中庭は照明によりぼんやりと浮かびあがり、街の中の大きな灯籠のように光を放ち、新たなシンボルとなるだろう」とつけ加えている。  建物はRC(鉄筋コンクリート)の打ち放し。中庭まわりの空間的効果と施工費を考え、面積は抑えられているが、内部はきわめてシンプルで合理的。「トップライトやスクリーン越しの柔らかな光の変化が内部に複雑な変化を与え」「寝室とダイニングからのテラスは、少しリゾート気分で寛ぐ空間と、布団干しなどの利便性を考慮し た」という。また、防犯とプライバシー保護にあたっては、住居部分に「アルミルーバーを設置し、屋外階段もスリット状のRC壁によって、外部からは侵入できない」ように配慮されている。

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