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モデルハウスで見てはならぬもの

2018年2月1日「木曜日」更新の日記

2018-02-01の日記のIMAGE
 展示場のモデルハウスが一種のショールームであることに、人々は徐々に気付き始めている。 最近では、デパートの高級品売場など、もっと豪華になっているから、消費者も慣れてきたのであろう。  それでもモデルハウス見学には充分注意したい。わが家、マイホームというと、つい正しい判断を失ってしまうからだ。 モデルハウスで見てはならぬものの第一は、夢だと思う。 誤解しないでいただきたいのは、家づくりに夢を抱くのは大いにけっこうだという点だ。こんな生活をしたい、そのためにはこんな設備が必要だと計画を立てるのは、家づくりの醍醐味でもある。  注意したいのは、モデルハウスに行ってから、あれも欲しいこれも備えたいと、ないものねだりをしてしまうことだ。  お金のある方はご自由にであるが、出窓ひとつといっても何十万円という予算がいる。低金利時代とはいっても、ローンを2000万円借りたら、30年問で4000万円近く返済しなければならない。  見てはならぬもの第2はシステムキッチンである。多くが数百万円はする代物。輸入品が主流だ。カウンタートップは大理石であろう。ためしに「標準装備のキッチンはどれ?」と聞いてみるがよい。  ただ、限られたメーカーではあるが、標準タイプのキッチンを備えているモデルハウスも増えてきた。また、1階は豪華なものを置き、2階にステンレストップのセットを配置している所もある。  いずれにしても、どんなに動きやすく立派な設備のキッチンでも、それで料理の味やセンスが向上するわけではないことをお忘れなく。  3番目は、応接セットやベッド、洒落たカーテンや照明器具などである。  これらは住宅業界がいう建物本体価格には含まれていない。ベッドなどは常識でわかるが、カーテンとなると意外な感じもする。建物本体ではない、と主張されればその通りなのだが。  照明器具は廊下やトイレなどのものは価格に含まれているが、肝心のリビングや寝室用器具は別途料金というのが普通なのだ。安い物は価格に含め、高い物はハズしてあるというわけ。  「どうしてですか?」と、ある営業マンに質問したら、「お客様のお好みがございますので」とのトークであった。  こういう人がどんな家に住んでいるのか一度見てみたい。  第4、第5と見てはいけないものは次々とあげられる。  要は、モデルハウスは箱だと考えればよい。床に置いてあるもの、壁にかかっている額、天井から下がっているシャンデリアすべて目をつぶってしまおう。個々のアイテムについて品定めをするなら、デパートや専門店へ行けばよろしい。  モデルハウスの厚化粧については、営業マンのなかにも批判の声がある。 次にご紹介するのは、現在躍進中のメーカーに勤める方からいただいた言葉の一部である。  展示場のあり方ですが、住宅メーカーによりますか、目移りする様なオプションのオンパレードやハデな外観でいや気がさすこともあります。が、そうしないとお客さんが来ないのも事実です。私共の展示場もその様な方向になりつつあります。まるで、女性に対して失礼かもしれませんが、ルックスに自信のない人が、化粧と衣服でゴマかしている様に思えてなりません。面食いなお客さんはそれに魅力を感じ、自分の家もその様になるのだと錯覚していると思います。  鋭い指摘だ。業界の内側にいながらこういう発言ができるとは、偉い。彼のような営業マンに注文したいものだ。

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