チラシの裏を読む
2018年2月9日「金曜日」更新の日記
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- キャンペーンのチラシを読む際、1番目に注意したいのは価格の表示方法とその中味である。 例をあげよう。 3.3㎡あたり31.7万円より 発売記念特別仕様（基準仕様＋グレードＵＰ仕様） 赤字の見出しはこう書いてある。 基準仕様として、外壁・システムキッチン・室内ドアなどの写真がのり、グレードＵＰ仕様の洗髪洗面化粧台や大型ユニットバス等の写真も掲載されている。マスタープラン例が6つ。 すべて記念特別仕様がつく。 あるプレハブメーカーのものだが、いくつか問題がある。 まず3.3㎡あたりの価格だが、マスタープランに表示されているものの大半が35万円以上なのだ。 3.3㎡あたり本体価格 延床面積 39.8万円・・・93.1㎡ 37.0万円・・・124.15㎡ 36.5万円・・・120.19㎡ 35.8万円・・・143.73㎡ 35.2万円・・・157.93㎡ ☆31.7万円・・・177.47㎡ たしかに31.7万円というプランがひとつあるから、見出しの、3.3㎡あたり31.7万円より、はうそではない、とメーカーは主張するだろう。 177㎡といえば50坪を超える。そういう広い邸宅を建てる方は、31.7万円でやりますよというわけだ。見出しではふれようとしない。 さらに不信感が増すのは、☆印の価格が、チラシに表示されている間取りに限定してのものなのか、それとも同じ広さなら適用されるのかはっきりしない点だ。ひとつ狭いタイプが35.2万円なのに比べると急に安くなっているのも疑問である。 仕様についても肝心な部分についての記載がない。 基礎はどうなるのか。単なる布基礎なのかベタ基礎なのか。鉄筋の太さは何mmか。断熱材は どの部分に何mmのものを使うのか。表示していないと、他のタイプやよそのメーカーより劣っているのではといった心配もしてしまう。 本体価格の示す範囲もチラシだけでは不明確だ。家具が含まれないことは常識でわかるが。 チラシの下隅に、虫メガネが必要なほどの小さい字でコメントが印刷されている。 価格には屋内外ガスエ事、屋外給排水工事、輸送費、諸申請費用等は含まれておりません。また、地域・地形等によって異なります。 係員にお問い合わせください。 ガスや水道工事、輸送費は1軒ごとに違うし、建物本体に含まれないのも。わかる。 問題は、諸申請費用等の、等、に何が含まれているかだ。 基本設計料や営業経費を隠している会社は要注意だ。というのも、これらのどの家にもかかる賀用をあいまいにしている姿勢が信用ならないからだ。 坪単価を安くして客を引きつけたいのは、商売として当然だろうが、ここまでやるのは疑問といえよう。 このメーカーは3.3㎡あたりの単価を書いてあるが、総額表示しかしてないケースもある。気を付けたい。 限定仕様 坪（3.3㎡）単価32万円台（本体価格）より このキャッチーフレーズの下に平面図が3タイプのっている。次のような書き方だ。 価格 延床面積 1364万円・・・119.24㎡ 1453万円・・・134.14㎡ 1623万円・・・165.52㎡ 暗算が得意な方は別として、これだけでは坪単価は不明だ。電卓を叩いてみたら順に、37.7万円、35.3万円、32.3万円となった。32万円台というのは1タイプでしかない。 どちらにしても、住宅メーカーにもよるがチラシひとつとっても一筋縄ではいかないのである。
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