部屋探しは重要!快適な生活を送る方法!あたらしくらし

トップ > 平成30年3月> 5日

家具は凶器に化ける

2018年3月5日「月曜日」更新の日記

2018-03-05の日記のIMAGE
 阪神・淡路大震災を別にすれば、震度6の「烈震」を体験した人はそういないはずである。だから、一般の人にとっては、震度七の「激震」となると、なおさら想像もつかないところだろう。もし、こうした規模の揺れがきたときは、家の中はどうなるのだろうか?  災害の後、実際に震度6から7に直面した方々に会い、その体験とお話を聞く機会を得て、いろいろなことがわかってきた。  一戸建て、あるいはマンションと違いはあるものの、ほとんどの人は、トーンという床からつきあげる突然の振動と音に襲われ、しばらくは頭が真っ白になり、何が起ったのかを把握できなかったようだ。中には、ダンプカーが突っこんできたのかと思った人や、煙突が倒れてきたと錯覚した人もいる。  それを地震だと意識したのはだいぶ経ってからで、天井が目の前にあることを感じ、家具がすさまじいまでに飛び散っているのを見てからであった。  室内は混乱をきわめ、30キロもあるキャビネット型のテレビが自分の寝床の上を飛び越えて、反対側の壁に激突しているのを見た人もいる。あるいは、ダンスが倒れるというより、突っ走るのを目リフォームで「地震に勝つ家」をつくるの当たりにした人もいる。  家具は単純に転倒したのではない。壁に突き離されて、吹っ飛んだというのが正しい。事実、それまで家具が背にしていた壁には、くっきりと家具の端がつけた直角な凹みができている。猛スピードで飛ぶ家具や食器類などの物体は、まさに凶器である。  ヨットのような船や旅客機を思い浮かべてみよう。こういうものにも最少限の家具や物が備えられている。いずれも、揺れることを前提として固定されている。これらは多少の振動にはびくともしないが、陸上でも同じことが言える。揺れ方そのものが違うのである。  たとえば、クローゼットや戸棚で、床から天井までを壁面収納にするタイプのものが最近はやっている。今回の地震では、この種の収納内に入れてあった物はほとんど飛び出してはいない。また、不思議なことに扉すらも開いたものは少なかった。ところがふつうの家具のほうは留め金のマグネット・キャッチやラッチがあるなしにかかわらず、扉が開いてしまったものが多かった。  こうした差が出てきた原因は、つくり付けタイプとそうでない家具の間に揺れ方の違いがあったからである。

このページの先頭へ