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基礎、柱、梁などの補強法

2018年3月8日「木曜日」更新の日記

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 1950年の建築基準法の制定前に、あるいは壁量の基準が設けられる前にできた建物は、ほとんどが壁量計算をほどこしていない。中には、筋交いが入っていないものも稀ではない。  また、お神楽(かぐら)普請で増改築した家は、強い地震がくると2階が振られて、ずれ落ちてくる危険がある。さらに古い2階屋などでは、はじめから通し柱がない家も少なくない。  こういう、「壁量計算がない」「筋交いがない」「お神楽普請」「通し柱がない」「基礎がヒビ割れている」といった建物は、一刻も早く補強を急がなければならない。これもちょっとした補強で地震に勝つことができる。  これは、リフォームで次のようにやっていく。 ①現在の布基礎の外側を目あらしする。 ②そこに密着するように、L型断面の基礎を新たにつくる。 ③この基礎には梁のように横筋(よこきん)を入れる。 ④この新しい基礎を家の四周にタガのようにめぐらす。  こうすれば、家全体は新しく合成された大きな基礎のうえに安定することができる。 ①外壁を全部か、あるいは既存の柱に近い部分をはずして柱を露出させる。 ②新たに完成した基礎から既存の柱に密着させつつ通し柱を立ち上げる。 ③既存の柱と新しい通し柱を接着剤と各階3か所くらいをボルトで固定する。  これで、各階は一体化し、転倒に対しては強くなる。  敷地に余裕があるときは、かつて古い木造校舎で見られたような、つっかえ棒をあてがって、建物全体の支えにするのも一計である。たとえば、鋼鉄製などの強い支持棒を、各床の梁の位置で固定すれば、さらに強靭である。 昔の家では、2階の床梁(ゆかばり)の細いものが多い。たしかに原理的には、柱の数が増えれば、梁は強くなくてもいいともいえる。たとえば、一間(1.82メートル)間隔で柱が立っているときは、その上に乗る床梁は柱と同じくらいの太さしかないのがふつうである。  しかし、これは揺れによる荷重がかからない場合のことであって、現実にはこういう細い梁は、横の歪みに対してはきわめて弱い。地震にはもっと弱い。  実は梁についてはいまだに特別な基準がない。そのため、構造計算もせずに、弱い梁をつかうような例が今後も出てこないとは限らない。そこで筆者の主宰する設計事務所では、いくら柱が多くても、かならず通しで24センチ以上の梁材を用いることにしている。梁の取り替え、すなわち、家の改造が困難なときは、既存の梁の補強を行う。新しい梁材を、いまある梁の両側からサンドイッチ状に挟みつけ、この3つをボルトで留め、さらに方杖(ほおづえ)を当てがう。なお、アーチ状の方杖はデザインや塗装を工夫すれば、地下のワイン倉のような雰囲気を出すことも可能である。

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