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命と財産を守ってくれる地下室

2018年3月27日「火曜日」更新の日記

2018-03-27の日記のIMAGE
 外へ出れば瓦が降ってくる、隣の家のガラスが割れて飛んでくるかもしれない。かといって、家の中にいるのは恐い。そうなるともはや生き残る場所は地下空問しかない。数年前、アメリカのフロリダで大規模なハリケーンが起きたとき、死傷者は意外に少なかった。  家の基礎だけが残るほどの被害を受けながら死傷者を最小限にくい止められたのは、被災者の大多数が地下室を持ち、ハリケーンと同時にそこに避難したからである。ドイツでは、幾度かの地上戦の体験を重ねた結果、一般家庭でも地下室があるのは当たり前となっている。我が国にもかつては防空壕があった。私の田舎では、どこの家にも芋を貯蔵する穴蔵があり、空襲のときにはそれで助かった人も多い。  新聞の投書に、一平方メートル足らずの「ミニ防災用品備蓄庫」を庭に設置しているという例があった。家族4人が3日間生活するのに必要と思われる水、食糧、燃料、炊事道具、シート毛布類、医薬品、ライト兼ラジオ、防災頭巾や手袋、消火器などを備蓄しているというものである。自分の身を置くほどではないにしろ、家財を守るには有効である。  これからは地震対策としての地下室の効用に注目すべきだろう。地下室は、できれば2つほしい。 一つは、ふだん書斎として使ったり、金庫の置き場にもなる10畳ほどの地下室である。これには、内装は別として800万円、坪150万円前後かかる。もう一つは、3畳程度の地下貯蔵庫。これだと250万円~300万円くらいでできる。いずれの場合も、地震や火災が収まるまで待機するのに十分な空間である。  ついでながら、関東大震災の焼け野原の中で助かったというこんな人の例がある。路地に出たとたんに両側の家が倒壊し、そこから猛火が吹き出した。もう一方のほうへ逃げようとしたが、風上でがんがん火が攻めてくる。風下に逃げた人はことごとく焼死。これはもう逃げられないと観念したときに、金魚を飼っている畳2枚ほどの池が目に入った。地震は収まっていたので、すぐ家に飛び込んで布団を引きずり出した。  それをびちゃびちゃに濡らして水を含ませて、次に畳2枚を水で浸した。池に布団を置き、上に畳を置いた。その中に身を潜め、わずかな空気層の中で耐えに耐えた。不思議なことに熱は下にこない。 家が燃えるのに1時間を要しなかった。バチパチした音がしなくなったときに、ホッとして顔を出したら、髪の毛や眉毛に熱風でボッと火がついた。しばらく待って外に出たら、なんと畳はこげてもいなかったという。蒸発潜熱が救ってくれたのだ。

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