ユニバーサルデザインとは?
2018年4月3日「火曜日」更新の日記
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- 家や町づくりの基本的なコンセプトとして、バリアフリー(障害がない)という言葉がようやく定着してきたようです。バリアフリーというと、いまは主として高齢者や障害者向けに使われていますが、実は世の中の物事何でも、人間のためにつくられたものは老若男女だれにとっても便利で使いやすいものであるべきはずです。
従来エレベーターのカゴの中に、ボタンは1ヵ所に設置されているのが常識でしたが、車いすの人のために、別に低い位置にも付けるようになりました。これは同時に背の低い人や子供にとっても便利なことが分かりました。世にいう「バリアフリー化」は女性(特に妊婦や子供を連れた)や幼児にもどれだけ恩恵を施したことでしょう。
最近、バリアフリーとは別に「ユニバーサルデザイン」という言葉が世界的に用いられるようになってきました。ユニバーサルデザインは、住宅設備のほか、家電製品とか情報機器とか、食器や文房具など生活用具のさまざまな面まで含めた、物のデザイン(つくり方、考え方)といってもよいでしょう。ちなみにユニバーサルとは「普遍的」とか「万人共通の」とかいう意味を持つ言葉です。
ユニバーサルデザインは。バリアフリーよりもっと広い概念だと思えばよく、住まいに関連して用いられた場合でもヽ単に人間の肉体的な制約をクリアするだけでなく、知能とか知識面のバリアフリー化も含めて使われているようです。ユニバーサルデザインの生みの親ともいえる提唱者のロナルド・メイスは次のような7つの原則を挙げています。
1だれでも使えること。
2ユーザー(使用者)の好みや能力に柔軟に適応できること。
3知識や経験によらず簡単に使えること。
4ユーザーに情報を分かりやすく伝えられること。
5誤った使い方をしてもその影響を最小限に抑えられること。
6身体的負担が少ないこと。
7だれでも使える大きさや広さであること。
廊下に手すりは付けたが、不適切な付け方であったために使われず、タオル掛けになってしまっているという話は、バリアフリーでもユニバーサルデザインでもありません。公衆電話を2台以上並べて設置する時、高さを変えたものにすることも一般化し始めています。これは立派なユニバーサルデザインです。IT(情報技術)時代だというのに、コンピューターが使えない多くの人々が問題となっています。だれでも容易に使えるようなコンピューターの開発もユニバーサルデザインの大きな課題といえるでしょう。
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