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あなたの聖域はどこ?

2018年4月16日「月曜日」更新の日記

2018-04-16の日記のIMAGE
 「住まいの中であなたのホッと一息つける場所はどこですか?」というアンケートを、ある医薬品メーカーが全国3000人あまりのお母さんにしたということです。  その結果、おふろという回答が14,3%で第1位を占めました。つかの間の休息が得られる「お母さんの聖域」として、なるほどとうなずけます。おふろのあと、台所(13.2%)、トイレ(9.8%)、居間(9.6%)、ふとんの中・寝室(5.1%)と続いたそうです。  おふろが一番という回答は20代、30代という若い主婦に多く、子育てから解放されるという理由を挙げていました。一方、台所と答えた層は中・高年代に多く、「自分だけすべてを把握している」という確信と、「自分の部屋がないので自室の代わり」という消極的な理由とがミックスしていたようです。  また、庭と回答した人は、年齢が上がるにつれて増える傾向があり、子どもから手が離れ、園芸などの趣味を楽しむ自由な時間が少しずつ増えていくことがうかがえます。   一番ホッとする場所としていろいろな回答が示され、断然トップという場所がなかったことは、わたしにとって意外でした。トップのおふろが14.3%というのは、7人に1人が挙げたにすぎません。  しかし、いろいろな場所が多くのお母さん方によって選ばれたことは、日常生活での主婦の意識とともに、日本の住まいの実情についてさまざまなことを教えてくれます。  建築学とか住居学では、家族全員がくつろぐ場所として「居間」を挙げています。しかし、これは「模範解答」です。あるいは多くの「男性」が予想する場所ともいえるでしょう。現実は、うさぎ小屋のマイホームにゆったりした広い居間をとる余裕はなく、また、働きばちにとっては居間でくつろぐより、早く寝床という「聖域」にもぐり込みたいかもしれません。おそらく欧米の女性にとって意外に感ずることは、日本の主婦の多くが家族から離れて自分一人になれる部屋を持っていないということでしょう。  健康とは「身体的」だけでなく、「精神的」にも「社会的」にも健全な状態でなければならないことからすれば、わが国では精神的に参ってしまう寸前のところに、多くのお母さんたちがいて、辛うじてそれぞれの「聖域」を自分で見つけて健康を保っているともいえます。  「おばあちゃんの目の届かない死角が聖域」という回答があったそうです。これも3世代家族が、心底融合できないでいる狭い住まいの悲劇を物語っています。

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