管理人はだれ！？

2018年7月20日「金曜日」更新の日記

建築はオーナーの意向を大きく反映します。マンションでいえば、販売会社のトップの胸算用で竣工した物件の価値が左右されるわけです。その物件で儲けようと思えば、それだけ欠陥マンションに近づくことになります。今度の事件もその「儲け心」に歯止めがきかなくなった結果だと私はみています。つまり、購入者としては販売サイドをよく見る責任があるのです。結局、マンションとは、「工業製品の性格が強いが、手造りの要素もあわせ持つ非常に高額な工作物」という複雑怪奇なものだという意識を持つことが要求されます。マンション購入者の責任とは、そうした「意識」にあるのです。冒頭で私は、建築を見る意識を持つことが必要であると述べました。たしかに、マンションにせよ建売住宅にせよ、今後は自分の目で建築を見ようとする意識が不可欠です。しかし、頭ごなしに建築を見よ、といっても観光地の有名建築を見学するようにはいきませんし、意味合いも異なります。これから一生をすごすことになる場所をどのように見ればよいのか、いいかえれば、マンション購入者はどこに意識を向ければよいのでしょうか。ここでは「いかに欠陥マンションをつかまされないようにするか」に絞ってお話しします。