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密閉化した日本の住宅の問題点

2018年8月28日「火曜日」更新の日記

2018-08-28の日記のIMAGE
「家の作りようは夏を旨とすべし」とは、『徒然草』にある有名な一節です。日本は他の先進国とくらべると南に位置し、降水量がきわめて多いという特徴があります。夏は高温多湿で、この夏をいかにしのぎやすく快適に造るかが、住宅の住みやすさと耐久性を決めるキーポイントだったのです。ですから、長いあいだ日本人は風通しのよい家を造って住んでいたのですが、風通しがよくて夏涼しい住宅は、冬は寒くてかなわない住宅となります。ですから、戦後、欧米から部屋ごと暖めるストーブが輸入され、庶民にも手が出るようになると、日本中がいっせいにこの"快適な文化"を取り入れました。冬場の暖房に備えて、住宅のすき間をなくし、断熱性を向上させた住宅が必要になったわけです。このようにして、暖房と結露や換気といった本質的で系統的な問題は抜きにして、とりあえず密閉的で通風が悪く、湿気のこもる、冬温かい家ができてしまったのです。結果として、湿気のこもる室内に発生するダニやカビなどのアレルゲンや、有機溶剤などから揮発する有毒成分が逃げ道を失って、部屋に充満するようになってしまいました。

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