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すき間があっても換気しない、"できてしまった密閉″住宅

2018年8月30日「木曜日」更新の日記

2018-08-30の日記のIMAGE
現在、消費者センターに寄せられる住宅の苦情の大部分は、室内空気に関するものだそうです。一昔前までは。空気汚染と言えば石油ストーブの排気などによる二酸化炭素や窒素酸化物、一酸化炭素中毒の防止などが主でしたが、開放型のストーブがFF式ストーブやエアコンに置き換わることによって燃焼ガスによる空気汚染は徐々に解決され始め、住宅の密閉化と新建材の増加による、化学物質による汚染問題が顕在化してきたのです。昔の住まいは風通しのよいものでした。ふすまや障子などの間仕切りを開ければ、ほとんどひとつながりの空間として活用できるほどでしたし、窓も大きく、家の中の風通しをはかってきました。そのかわり、冬はスースーと風が抜ける寒い家だったわけです。現在の住宅は、昔の建物とはくらべものにならないほど暖かくなりました。密閉度は高くなったのですが、「気密」を意識して造っているわけではないので、"狙った気密″ではなく、"できてしまった密閉″状態といえます。じつは、この中途半端な密閉がいちばん始末が悪いのです。この"できてしまった密閉″とは、「相当すきま面積」(気密度を表わす一つの指標・後述)でいうと、3~5㎝2/㎡程度の住宅です。現在の新築住宅の多くは、この程度の気密になっています。2×4住宅や、一部のパネルエ法では、これ以下の数値を示す気密度の住宅もあります。この程度の気密度の住宅でも、自然換気回数は一時間に1~2回はありますから、空気が入れ替わっていないわけではないのです。しかし、それらがすべて換気の役割を果たしていないところに問題があります。間取りが入り組んだ現在の住宅で、省エネルギーと両立させながら、家のどの部分にも良好な換気を確保するのは、意外にむずかしいのです。

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