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不動産業は花盛り

2018年10月14日「日曜日」更新の日記

2018-10-14の日記のIMAGE
<隆盛ぶりに“隔世の感”――騒音、別荘…長い年月で矛盾も露呈>不動産業と一口に言っても、新しい分野も続々と出てきて、幾つかの分野に区分けされるようになった。定期借地権や投資信託による小口証券化、ファンド等が出てきて、今や不動産は動かざる動産として流通化の波に乗り、住まいであると共に金銭的資産でもある。その証拠に相続税の対象になったり、離婚訴訟の取引材料になったりする。賃貸業も社会に認知されて大きな借り物化しているし、住まいといえばマンションと考える程、人の意識も変化している。建売住宅もコンパクトではあるが、設備の贅をつくしている。今や不動産業界は、満開どころか花盛りである。私か業界に足を入れたのは35年前であるが、当時と比べるとか閉屏よの感があり、応時を知る者として今日の業界の隆盛は感無量である。さて花が咲けば、次には実が成る。それが自然の摂理ではあるが、良い花が咲いたからといって良い実が成るとは限らない。良い実を成らせようと品種改良をすればする程、自然の法則に逆らって大きくて甘い果実を得ることもある。紙数の関係で詳しく論じることはできないけれども、幾つかの矛盾をあげることはできる。例えば別荘の考え方。わが国は自然環境がきびしく制約も多いので、一部を除いて海や川になじまない。海洋の波は荒く、川の流れは急で、台風も多い。海に囲まれながら、水は危険なので、別荘のスタイルも形を変える。次に、いつまでも解決しない住宅の騒音トラブル。マンション(と呼称するには抵抗を感じるが)は床にコンクリート打ちで良くなったが、2階建ての共同住宅は昔と変わらず最悪である。1階と2階の騒音トラブルは毎日発生し、我々管理業者を悩ませる。床に圧縮コンクリートを張らないので、騒音は確かに下に響く。先月も音の被害を受けた下の人が「けんかは嫌だから、お金はないけど私か出て行きます」と、涙まじりに退去した。前の人と続けて2件である。優秀な設計士がごまんといるのに、なぜ人に優しい建物にならないのか?それと目立ってきたのは、果実を食べる消費者の変食性。特に若年層。独りよがりで相手を思いやる心のないわがまま族。それと心配なのは、株取引に熱中する余りの人間味の喪失。金銭をゲーム感覚で行えば、冷血商人の比でない影響が出るのは確実。いつもなら仕事の忙しさに追われて忘れてしまうのだが、さわやかな風に吹かれながら考えてみると、金銭欲に関係なく散ってゆく花ビラの美しさも気になるこの頃である。

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