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戦場農家と意識の変化

2018年10月17日「水曜日」更新の日記

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<農業以外の土地活用が増加――家賃収入で生活基盤を安定化】昭和の末期に、千葉の農業は急速に変化してきた。東京に30分から1時間と立地の良い所では、アパ・マンのオーナーはほとんど農家であるから、私達も彼等の動きが気になる。――春がきた。春がきた。虫が動けば、野山も動く。そして、土をいじくる農家も動く。春は畑を耕し、種をまく季節である。首都圏だから、労働集約的な野菜を栽培し、市場に出す。値段は需給の関係で引っ張り合いとなり、天候に左右されて、株価の如く毎日上下する。農家は忙しい野菜を作ることになるから、これを“!戦場農家”と呼ぶ。たくさん獲れたからと、喜んではいられない。豊作貧乏で饐は下がる。それでは高い時に出せばいいのだが、品薄だから高いのである。品薄だから“しめた!”と思うと、外国産物が入ってきて、値くずれする。これじゃ、儲からない。赤字である。じゃ、仕方がない。あんたの言うように、アパートを建てようか。駐車場でもいいよということで、安定収入を得るために資産活用を始める。要するに儲けであり、事業である。ここ3年ぐらい前から、地主さんは土地を農業以外に活用したり、売ったりすることにこだわらなくなった。理由は簡単である。社会や秩序がガタガタに混乱して、土地を守れなくなったのである。農政は当てにならないから、農業ではやってゆけない。国は赤字だから、相続時は格差縮小と称して、税金を獲ることばかり考える。規制緩和の名のもとに、安い中国モノが市場を席捲する。かくしてカオスの世界となり、どうしたら良いのか解らない。私達不動産業者としては、今までの鉄壁の守りから相手が弱くなったので、やり易くなったが、喜んでばかりでいいのだろうか。ビルやアパートを建ててもらえるのは嬉しいのだが、農家の美徳は段々に失われて、荒廃した殺風景な景色となろう。だが混乱が3年も続くと農家も利口になり、再び野菜作りを始める。農業収入は少ないのを計算しながら、家賃収入を大きくして生活の基盤を安定させる。アパートの賃料収入は安定しているから、同じ野菜の戦場農家をやっても、今度はあわてない。資産を相続時に売るのと、活用してお金を稼ぐのと、耕作して次代へ残すのとに三分割する。他力本願とはよくいったもので、農業をやめるつもりはないけれど、安定した賃料収入が毎月入るから、心労はない。明るく働き、よく遊ぶ。かくして色々と付き合う私達も、素直な気持ちで正直に付き合えるというもの。

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