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REITによる大型物件の取得事例

2018年12月16日「日曜日」更新の日記

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REITによる大型物件の取得事例を見ていただくと、多くの不動産案件がいわゆるスポンサーからREITに売却されたものであることがわかります。REITにいつも自社で開発した優良物件を優先して売却しているスポンサーというのが通常の解釈ですが、中には自社で持ち切れない、あるいは他の物件の購入をするために一刻も早く売却処分してしまいたいような物件を、スポンサー会社側の都合のよい価格でREITに買わせているのではと、勘繰りたくなるような取引事例もあるのです。スポンサーにとっては自社組成のREITは、自社の物件を放り込むのに誠に都合のよいハコ、という解釈も成り立つのです。もちろん、こうした一方的な物件の押し付けが生じないように、資産運用会社内には物件投資の際の価格を審議する投資委員会やコンプライアンス委員会などという組織で取引条件などを綿密にチェックするルールとなっていますが、そもそも資産運用会社の役員や社員の多くはスポンサー会社からの出向者によって占められているわけですから、あまりアテにもできません。不動産取引の活発化というニュースも、実はREITとスポンサー会社の間だけで演出されているバーチャル空間での出来事なのかもしれません。そもそもREITマーケットの時価総額はようやくリーマン・ショック前の水準である7兆円台に回復したと言われています。しかし、金融マーケットの常識からいって、マーケット内でたとえば年金基金の大口の投資家が自由に売買できるためには約8兆円程度の規模がないと覚束ないそうです。時価総額が小さい分、1日当たりの取引量も少なく、マーケットとしては外部環境の変化には対応が難しいために投資口価格の乱高下が起こりやすいとも言えるのです。このようにREITは不動産の民主化の先兵として、多くの投資家に気軽に不動産運用ができる道筋をつけた画期的な商品でした。しかし、その成り立ちはあくまでも金融商品としての性格を帯びているために、必ずしもリアル不動産の実態を表わすような指標ではなく、むしろバーチャル不動産の代表選手として位置づけられるようになっています。このことを念頭にバーチャル不動産としての投資を考えられることをお勧めします。

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