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徹底した価格競争

2018年12月30日「日曜日」更新の日記

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さてこの現象の行きつく先、結果として生じるのが、同じような性能、同じようなサービス内容による徹底した価格競争です。この仁義なき価格競争に突入すると、ものを言うのが資本の力です。多くの中小企業や老舗と言われた特別な存在であったはずのモノやサービスがこの論理のもとで駆逐されています。やがては大企業同士でもM&A(合併・買収)を通じて、さらなる競争を繰り広げる共食いのような現象が生じています。工業製品とは異なり個別性が強いと言われる不動産でも、供給されているマンションや一戸建て住宅の基本性能は、それほど異なるものではありません。アベノミクスでは長期にわたって日本経済を苦しめる元凶のひとつとしてのデフレからの脱却を掲げていますが、商品のコモディティー化現象を止めることは不可能でしょう。なぜならこの現象はある意味、資本主義の行きつく究極の終着点であるからです。差別化できない商品に、商品としての高い価値、あるいは資産性というものを見出しにくくなっているのが現代なのです。ムードに流されない不動産投資「日本人はムーディーな国民性です」私が海外の投資家に日本を説明する時によく口にする表現です。ムーディーとはムードに流されやすいということです。以前、「KY」という言葉が流行りました。空気(K)を読まない(Y)という意味ですが、日本人は巧みに周囲の状況を読んで、根底に流れているムードに順応しようとする性格の強い国民のようです。このことはともすれば、全国民が一斉に同じ方向に走ってしまうという危険も孕ん第でいます。特に小選挙区制度が導入された後の衆議院議員選挙などが行なわれるたびに、票が一政党に極端に集まる傾向からも見て取れます。不動産についても例外ではありません。平成バブルの崩壊までは、不動産は持っているだけで着実に価値が上昇する、最高の資産でした。ところが平成バブルの崩壊後は不動産の価値は「半値8掛け2割引き」といわれるまでに価値を下げ、誰も不動産に見向きもしなくなりました。「斑に懲りて膾を吹く」というやつです。ところが、外資系金融機関が世界的に見て割安になった日本の不動産を金融債権ごと安値で買い出すとあわててこれに追従、これがその後に生じたファンドバブルです。ファンドバブルの次にやってきたのが、アベノミクスです。円安、株高、そして余ったお金は再び不動産へ。さてこのシナリオ、今回はどうなのでしょうか。先ほども述べましたように、金融と密接につながりバーチャルな世界になったバーチャル不動産は、このアベノミクスの恩恵を最初に享受することができました。大手不動産会社の株価しかり、REITの投資口価格の上昇しかりです。では、リアル不動産はどうなのでしょうか。不動産は上がるといって、手当たりしだいに買いまくった平成バブルの再現を期待してもよいのでしょうか。

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