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株価/FFOモデル④

2019年11月10日「日曜日」更新の日記

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一九九三年一〇月、ユナイテッド・ドミニオン・リアルティは、明らかに優良なアパートメ ント・リートであったが、その株価は急速な成長予想を受けて、一六ドルで取引されていた(株 価/AFFO倍率は一九九四年の推定AFFO、O・七九ドルの二〇倍超であった) (訳注・一六〇・ 七九 = 二〇・二五)。その一〇倍超という倍数は、たしかに、それがよく知られたリートでもあり、 その当時は適正に見えた。しかしユナイテッド・ドミニオンはその後数年にわたって、目覚ま しいAFFOの成長を遂げたけれども、結局、その成長率は低下した。九三年一〇月になって、 その株式に対する株価/AFFO倍率が下がり始めたとき、その後の数年間で増加したAFF 0は、低い株価/AFFO倍率によって相殺され、その株価は低迷したが、なお九六年一二月 には一六ドルで取引された。三年以上前に、高値で買っていた投資家は、確実に増える配当以 外には何も受け取れなかった。残念ながら、株価/FFOと株価/AFFOのモデルは特定時 点でのリートの正しい評価についての問題点に、真の解答を与えることはできないようである。 もっとも、あと知恵で解答を与える場合は別であるが。株価/FFO、または株価/AFFOを含むこういった問題があるからといって、それらが 役立たないとして放棄すべきではないが、それらの限界は理解しなければならない。たとえリ ート価格が、適正な指標である株価/FFO倍率や株価/AFFO倍率を超えるとしても、我々 はいわゆる強気相場では、リートを売り急ぎたくはない。しかし、価格が上がるにつれて、絶 えずより高い倍率に調整していくことにより、リート本来の価値について勘違いをし、大へま をやらかしてしまうことも避けたい。このようなモデルは、ひとつのリートが所与の時期にお いて、他よりすぐれた投資価値を持つかどうかを決定する際に、相対的な評価尺度として大い に役立つ。もし、我々が、あるリートが他のものより、より健全なバランスシート、より良い 経営陣、より大きな成長見通しを持つと確信しているにもかかわらず、その双方のリートが、た またま同じ株価/FFO倍率や株価/AFFO倍率で取引されているとしよう。そのときこそ、 それらの率が本当に本領を発揮するのであり、どのリートを選ぶかについて、我々の助けとな るのである。結論としては、我々の株価/AFFOモデルでは一九九八年の推定AFFOの一 四・二倍でしか売れないといっているときに、一五倍で売れるというのは、過大評価であると いうことになる。さて、別の評価尺度を捜してみよう。

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