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投資インデックスを活用した不動産先物取引

2020年1月19日「日曜日」更新の日記

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イギリスにおいては、不動産を対象とした先物取引が既に開始されている。一九九四年に、バークレイズ銀行グループによって開発されたPIFs(PropertyIndexForwards)は、九六年までに二億七五〇〇万ポンド(約四九〇億円(九六年一二月の為替レートで換算))が販売され、市場関係者の間で注目を集めている。PIFsは、顧客とバークレイズ銀行との相対による先渡契約(ForwardContract)である。取引の対象となる原資産は、IPDインデックスを基礎とした独自のインデックスであり、実在の物件を対象としているわけではない。したがって、契約満了日においては、当日のインデックス値と当初定められた先渡価格との高低によって現金決済が行われる仕組みになっている。最低投資単位は、一○○万ポンド(約一・七億円)であり、主に英国の機関投資家向けの商品になっている。投資家にとってのPIFs活用のメリットとしては、以下の三点が挙げられる。まず第一に、IPDインデックスを活用することにより、十分にリスク分散された不動産ポートフォリオの構築が容易になる。このようなポートフォリオは、理論上は地域、用途、特性等の異なる複数の実在物件を組み合わせることによって構築することが可能であるが、投資に適した物件を即時に見つけ出すことが困難なことや、取引コストが莫大になる等、現実には難しい場合が多い。IPDインデックスは、前述のとおり、イギリスの機関投資家が保有する不動産の八割をカバーしており、商業不動産市場のベンチマークとしての役割を果たしている。PIFsは、投資家に対して、事実上、このベンチマーク自体の売買を可能ならしめている。

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