管理人はだれ！？

2020年1月30日「木曜日」更新の日記

不動産の投資と運営管理の分離が進んでいくと、投資と運営管理の橋渡しをし、両者を総合的に統括する専門サービスである「アセット・マネジメント(不動産投資顧問)」へのニーズが高まる。アセット・マネジメントの具体的機能を要約すれば、投資家のために、専門的知識・経験等を駆使して、投資対象不動産の価値を最大化することである。アメリカでは、アセット・マネジメントの手腕の如何によって、不動産投資の成果が大きく変わるという認識がマーケットに広く浸透しており、アセット・マネジメントは既に独立したビジネス分野として確立・発展しているし、イギリスでもサーベイヤーによって実質的に担われている。フランス、ドイツでも近年その萌芽が見られる。アメリカのアセット・マネジメント(賃貸ビルの場合)の仕組みを示したのがである。アセット・マネジメント会社は、投資家からの委託を受け、投資計画の立案等のアドバイザリー業務を行うとともに、物件管理、テナント・リーシング、会計業務といった不動産の運営管理に関する多様な業務を統括する役割を担うことになる。個々のサービス分野を必ずしも自ら直接行うわけではなく、外部の専門家の力を結集させてベストチームを組成し、これを統括することによって、投資不動産の価値の最大化を図ることになる。ここから見て取れるように、アセット・マネジメント業務の内容は大きく四つのステップに分けることができる。