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多民族社会で生き抜く生活力

2020年2月17日「月曜日」更新の日記

2020-02-17の日記のIMAGE
"これまでラニと一緒に過ごし、パラブの前ではニコニコしていても、実は勝ち気な女性だろうと思ってはいましたが、怒りに火がついたときの彼女は想像以上でした。車で第待っていたスタッフに、一部始終を日本語で話す私。その様子をじっと見ていた彼女は、「お金戻って良かったね」と言って、車のエンジンをかけました。 「やっぱりこっちの女性はすごいですね」 平然と車を運転するラニにスタッフが言うと、「パラブはああいうインチキな商売をする人が大嫌いなの。だから、彼はどんな仕事でもいい加減にやる人を許せないのよ。パラブならあの男のやり方を絶対許さなかった」と言います。 彼女があれほど激怒したのは、クライアントである私を擁護することよりも、自分が1〇代から尊敬してきたパラブと同じ価値観を持って、同じ方向に生きていきたいと願うけなげさなのだと思いました。 また、二〇代でありながら、リフォームの経験もあり、パラブと同様に店の情報や値引き交渉に長けているのにも驚かされました。もし彼女がいなかったら、おそらく郷に入らば郷に従えとばかりに、部品がなくてもそういうものだと泣き寝入りしていたかもしれません。 ロンドンという多民族社会では、違う民族が共存していくために、お互いに生活していく上で自分を守っていかなくてはいけません。ラニの主張する迫力を間近で見た私は、このような社会では自分の権利を守る事も命がけなのだと知りました。 旅行者としてこの国を見ていたときとは違う、イギリス社会の側面を突きつけられて、自分の権利を守るとともに他者の権利も尊重する、イギリスでよく見られるqueue(キュー)の光景が浮かびました。イギリス人は、街のいたるところで並んでいます。「少し前のことですが、一つしかないカフェのトイレで並んでいたとき、「僕は時間がかかりますが、先に使いますか?」と、前に並んでいた若い男性に尋ねられ、フレキシブルなマナーに驚いたことがあります。こちらが女性だからと気遣ってくれたのか定かではありませんが、それが若者であった事、まして男性であった事に驚いたのです。 自己を守りつつ他者をも尊重する、このような考えが、骨太の生活力につながるのだと思います。"

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