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リフォームは共同作業

2020年2月23日「日曜日」更新の日記

2020-02-23の日記のIMAGE
"外は大雪となってきましたが、絶対タクシーは捕まらないからと、彼女は私たちを家まで送り届けると言い張り、再びハンドルを握りました。ところがアップダウンの激しいハムステッドへの運転は危険を伴うため、私たちはスリップする車の後部座席で冷や汗の連続です。彼女を心配したパラブからも何度も携帯に電話がかかってきました。 繰り返しかかる電話の途中、「わかったってば」と、携帯を取った彼女が突然怒鳴りました。「運転するなとパラブに怒られてるの?」と聞くと、「いいのよ」とため息をつきます。 何とか丘のふもとまで来たときに、Uターンして自宅から戻ってきたパラブの車が私たちの車にやっと追いつきました。 ラニの代わりに運転席に乗り込んだパラブを見て、彼女もすっかり安心した様子です。ラニを引き取ったパラブは弟の運転する車と共に雪の中を走り去って行きました。 まるで豪雪のレスキュー隊のようです。「ここでいいわよ」と車から降り、吹雪の中を歩く事を選んだ私たちは、昼間購入したクッションや額縁を抱え、積雪で車が入れなくなったハムステッドの坂道を、滑らないようにゆっくりと上り続け、家に着いたのは夜もとっぷり更けた一時頃でした。 荷物を下ろすとみんなで部屋のゴミを片付け、ベッド周りの木くずを払うため掃除機をかけ、ホコリを被ったバスタブを水で洗い流します。 私はキッチンに残された飲み残しのコーヒーカップを、明日も彼らが使えるように洗い、冷蔵庫の中に差し入れておいたケーキの様子を確認。半分減っている事にホッとしました。その後、朦朧とした頭でベッドにもぐり込み、やっと長かった一日が終わりました。日本では考えられないパラブたちの作業後の後片付けと自分たちの寝床作りを毎日の日課としたのも、この工事が私と彼らとの共同作業であり、彼らの人柄にもっと関わりたいという思いがあったからです。これが普通の住宅リフォームであれば、高い、安い、早い、遅いなどクレームを付けて終わっていた事でしょう。 ロンドンでのリフォーム工事がもたらしてくれたのは、理想の住まいだけでなく、ロンドンに生き、家に関わる人々を知るという絶好の機会だったと思っています"

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