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明日への迷いが消えた!

2020年3月13日「金曜日」更新の日記

2020-03-13の日記のIMAGE
母親を亡くしたあと、稲葉さんはたとえようもない虚脱感に襲われた。いままでのように仕事に対する興味も薄れ、殻を閉じた目のように、自分の心にカギをかけて閉じこもり、「どうしよう、終いの住みかをどこに定め、どんな老後を過ごせばよいか」と、自分との葛藤が続いた。「母親の面影を残す古い家を壊して新しく建て替えてみたら」とか、「外国を旅行していらっしゃい、気分転換になるわよ」などと、落ちこんでいる稲葉さんに周囲が声をかけてくれたけれど、虚脱状態の稲葉さんにはなんの役にも立たなかった。そんなころ、顔見知りの大工さんから「いまの家をアパートに建て替えてみたら」という話がもちこまれ、その方向に気持ちが動いたこともあった。しかし、「そうしましょう、お願いします」という結論を出すところまで、自分の中で老後の設計ができあがっていなかったと稲葉さんはいう。明確な青写真のないまま、人生の行きつくところが見えてしまった年代の生き方のむずかしさを稲葉さんはとことん味わった。ある日、稲葉さんは悟った。明日も、今日と同じように生きればいいのだ,と。稲葉さんは迷いから脱出し、立ち直った。そして、バリバリと以前にもまして、仕事を始めた。長い間、迷いつづけた住まいについても、「有料老人ホームを終いの住みか」と決めた。それから、約一年の間、稲葉さんは伊豆、熱海、湯河原、箱根、千葉、浜松、神戸、岡山、東京都内の都市型を含め、三十数ヵ所の有料老人ホームを見学し、体験入居による調査を繰り返した。

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