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シニアハウスの住みごこち

2020年3月18日「水曜日」更新の日記

2020-03-18の日記のIMAGE
母を寝たきりにだけはしたくない
四六歳の山本忍さんが大阪の心斎橋に住宅・街づくりの企画専門会社をおこして四年。仕事がやっと軌道にのってきたとき、母親の高子さん(八三歳)がクモ膜下出血で倒れた。二年前のことであった。クモ膜下出血の症状は五段階に分かれているが、一~二段階の初期であった。手術するか、このまま安静にしておくか迷ったあげく、手術に踏みきることにした。忍さんはシングルであり、母娘二人、誰にも相談することもできず、ともあれ、医師の言葉を信じて、手術に臨んだ。手術はひとまず成功した。しかし、よかったと安堵する間もなく、二週間後のある朝、朝食を食べていた母親の顔の左半面が急にゆるむと同時に、口がダラリとたれ、口の中のものがこぼれた。結果は脳梗塞、左半身麻痺だった。運動神経に命令する脳がやられたので、歩くことは、あきらめなければならなかった。忍さんは大きなショックを受け、しばらく放心状態が続いた。元秘書だった母親には、会社を設立してからは経営上のことを相談したり、資金不足方のときには助けてもらったり、それ以前に一六年間フリーライターの仕事をしていたときは、自宅を仕事場にしていたので母に秘書的なことをしてもらうなど、全面的にバックアップしてもらってきたので、なにがなんでも、今度は自分が母親をみなければいけないと、心に誓った。なにがなんでも、歩けるようにしてみせると必死であった。母を寝たきり老人にはしたくなかった。入院は一ヵ月の予定であったが、脳梗塞で動かなくなった左手足のリハビリの治療を専門家に依頼するため、五ヵ月間延長した。完全看護であったが、念のために昼間は家政婦さんを頼み、夜は忍さんが宿泊して介護することにした。

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