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介護しやすい家にするために

2020年3月29日「日曜日」更新の日記

2020-03-29の日記のIMAGE
介護、介添えする介護者側のこともこれからは考えておかなければならない。家族だけで介護、ケアすることは不可能なので、第三者の介護者を受けいれる態勢も、どこかに考慮しておくことだ。寝たきりにさせないためには、外からの支援を頼む柔軟な考え方を五〇代からはもっておくこと。介護者のためのスペースも望まれるところだ。そして、リハビリが家の中でできるように環境を整えておくことだ。たとえば、自立してトイレができるように、洗面とトイレだけは寝室の一部に組みこむ(北欧、ドイツなどはその整備が実によくできている)ように、寝室の排水を考えること。また、近所、医師との連携サインが即座にできるコミュニケーション設備を考えておくと、介護者も安心できるというものだ。玄関の上がりかまちは段差をなるべく一〇センチぐらいにして、スロープを取りつけやすく、車椅子でも自分で自由に動けるようにしておくこと。浴室と廊下とトイレには手すりをつけやすくしておくことだ。「手すり一本が寝たきりからの回復」になるほど手すりは大切だ。ここまで、介護する側、される側にとってどういう住まいが望ましいか見てきたが、東京都江戸川区では、老人福祉対策が徹底している。なかでも要介護老人と家族の住宅改造のために、上限なし、制限なし。で、区からの助成制度「すこやか住まい助成事業」を設けている。平成二年度から始まったこの事業は、すでに一二〇〇人もの要介護老人に利用されており、助成金総額も八億三三〇〇万円余に至っている。「これは「介助を要する熟年者が暮らしやすいように、住まいを改造する場合、それに要した費用を助成する」という内容で、一件あたり最低10万三〇〇円から最高三九二万円まで助成し、平均すると六七万五五〇〇円余となっている。この程度の金額で一人の要介護老人と家族が住みなれた家で質も高く、終生過ごせるとしたら、けっして高くはない社会コストである。他に、「さわやか住宅資金貸し付け事業」、「民間賃貸住宅など助成事業」、「シルバーピア事業」など、全体で二六億八〇〇〇万円(平成五年度)の予算規模で、熟年者向けの住宅施策が行われている。こうして考えると、介護者の立場からも住まいは重要になっている。ぜひ、五〇代から真剣にリフォームを考えてほしいものだ。

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